おじさん達とのコミュニケーションとゴルフ

ゴルフの好きなおじさん達は,美味しいものを知っている(ことが多い)。これは,僕が少ない経験の中から導き出したひとつのよくある関係です。ちなみに,サッカーをやっている人達は人間として明るくさわやかなタイプが多い,というのも何となく僕が思っていることですが,今回のエッセイと関係がないので割愛します。

ここで,ゴルフと食べ物の関係を理屈にしてみると,(どうでもいい感じですが)

ゴルフ好きになるためには,周りにゴルフ好きがいないとやる気がおきない
+ある程度使えるお金がないとクラブ買って打ちっぱなしに行ったりできない
=活動的でお金に余裕のある人たちの集団
=それなりに美味しいものも食べてる

という感じになります。

この世代の人たちは,バブル時代を経験していることもあって若い頃にかなりお金を使った遊びや食事をしていることが多いです。そのため,その経験も含めて,やっぱり美味しいものを知っているという僕の分析です。

対して僕らの世代は,圧倒的に美味しいものを知らないと思います。ネットにつなげば情報だけはたくさん入ってきて,ぐるなびの評価とか,グルメブログとか見てると,何だかやたら詳しくなったような気がするし,評判の良い店に行って美味しいものを食べたりすると,いい店見つけたぜへへ,なんて思ったりもするんですが,いかんせん予算が限られているわ,紹介しているネット上の人達もそれほど舌が肥えているわけではないことが多いわ,とまぁ,本当にお金を使ってたくさん美味しいものを食べてきた人たちにはかなわないわけなのです。

つまり,使えるお金も限られているし,あってもそんなに使いたくないし,そもそも本当に美味しい情報って,ネットやテレビじゃ流れてこないから知りようがなかなかないわけで,本当に美味しいものってあまり分かってないのが普通ですよね,ということです。

(とあるグルメブログで大絶賛されていたイタリアンにこのあいだ行ってきたけど,全然美味しいと思わなかった愚痴も若干込められています。まぁ,自分の身の丈にあった美味しい食事を日頃から食べていればそれで十分で,無理に美味しいものを求めても幸福じゃないという意見もあるとは思いますし,それもひとつ納得なんですが)

ゴルフやっているおじさん達は,結構時間が余ってることが多い。全体としては色々やっているんだけど,活動量がたくさんあるから,余裕がある。そして,楽しいことに貪欲。飲みながら若者に向かって色々話すのが大好き。もちろん,全員がそうだとは言えないけれど。そういう傾向があるのは間違いない。だから,ここに若者が飛び込む余地は見えていて,そこまで頑張れば,色々と美味しい思いもできそうなのです。

しかしながら,20-30代でまったくのゼロからゴルフの世界に踏み込むのは,相当大変。企業みたいな大きな会社にでもいれば,そういう機会は自然とあるんだろうけど,そうじゃない身分のものからすると,とてもとてもハードルが高いです。車のない若者が,クラブ買って,自転車こいで打ちっぱなしに行くのは,なかなか見かける光景ではありません。ですが,最近ここには大きなチャンスがあるのではなかろうかと思うようになったのです。(やる人が少ないからというのもあるかもしれません)

まとめますと,ここに飛び込むことで,次のような効果を得ることができるかもしれません。

●ゴルフをすることで得られる効果
・色々なおじさんたちと話せる話題が増える
・おじさん達にゴルフ教えてもらえて新しい出会いや展開がある
・運動不足の解消
・将来的には,誰かに教えてあげる機会ができるかも

●おじさんたちと知り合うことで得られる効果
・一緒に過ごす時間から,色々な知らない世界の話が聞ける(面白い)
・意外と身の上相談とか聞いてくれて,アドバイスとか背中を押したりしてくれる
・美味しい食事と出会えるかも
・美味しいお酒と出会えるかも
・おじさんたちも結構楽しんでくれて自分が役に立つかも

こうやって考えると,入り口だけはやたらと重いんだけど,入ってしまえばかなり楽しいんじゃないかな,と思ったりするわけです。

どこかでゴルフはじめよう。そして楽しいおじさんたちの輪の中に入っちゃおう。同世代と安く飲んでいるのも悪くないけど,別世界も楽しめるようになったら,もっといいじゃない!

p.s.
同じようなパターンで,料理習いに行こう,というのもいつか書きたい

鎌倉シャツとスーツカンパニー

この記事は,安い割に納得できる服を探すというエッセイです。

自分に似合う服を探すというのは,はっきりいって滅茶苦茶面白いです。いつの日か金に糸目をつけずに本当に気に入った服を揃えてみたいという欲求は,けっこう誰にでもあると思います。まぁ,服なんてどうでもいいって人もいるみたいですけど。

このブログを進めていく中では,自分のファッションについても色々書いてみたいと思っております。「こんなこと考えて服を買ってる人もいるんだ」なんて楽しんでいただければ幸いです。

まずはじめに,僕はお洒落ではありませんでした(過去形)。今はどうなんだという問題もありますが,今は結構気に入ったものを着ているし,こんなエッセイを書くぐらいなので,その雰囲気で判断していただければと思います。昔,そう,学生時代の頃ですよね,本当に服に関心がなかったです。関心がなかったというか,そんな余裕がありませんでした。お金もなかったし,パソコンとか音楽とか,それ以外に夢中になっていることがあったので,時間もかけていられませんでした。もしもそのまま突っ走っていたらオタク系と呼ばれる方向性に行ったのかもしれません。

自分のお金で自分の服を買い始めた20代になってからですね,だんだんファッションに興味が沸くようになってきました。デパートをうろうろしたり,ファッション雑誌を立ち読みしたり,雑誌を友達の家で読んだりするようになって,ようやく関心が沸いてきました。

転換点は多分,アトリエサブの細身の綿パン(綿パンて呼ぶ人少ないかな,チノパンです)をマルイで買って,ニューバランスの黒の革スニーカーをヤフオクで買って履いていたら,友達から「似合うね!」って褒められたんですよね。その時に,「あー,ファッションて面白いかも」って脳に電流が走りました。自分が色々と考えて「これなら似合いそう」って身に着けて,周りがそれを見て「いいじゃんそれ」って近づいて来たり,「それはちょっと…」って離れていったりする,結構自分の生き方に影響する分野なんだなと思うようになったんですね。

僕がファッションで一番大切だなと思うのは,その人の体系と,服の形(ライン)がぴったりとあっていることです。これはぴったりした服を着た方がいいという意味ではありません。体型にあった服なら,どんな服でも大体似合うはずだ,という意味です。念の為に付け加えますと,体型にあわない服は似合わないですよ,ということです。ですので,服の種類は柄とか色とか見渡す限りいくらでもあるのに,サイズに関しての展開はそれぞれS, M, L, XLとか4種類ぐらいしかないというのが,とっても納得がいかないわけなんです。なんでこんなことが一般的になってしまったんだと,そう小さく憤っているぐらいなんです。

例えばTシャツ屋さんがあります。グラニフとかね。デザインはやたらいっぱい並んでいるのに,サイズ展開がすさまじく乏しいんですよ。それが慣習だと言われればそれまでなんですが,気に入ったの見つけて「これのMありますか?」と聞いたら,「あー,Mはもうないんです。SとLが残ってます」とかってもう本当にイライラする! しますよね!?

僕がもしTシャツ屋さんはじめるとしたら,とにかくサイズ展開を考えますね。まずは座高です。身長じゃなくて座高。顔の大きさまではフォローできないけど,足が長い人と足が短い人では,似合うTシャツの長さが違うから。座高が測れるように,座高用の測定器もお店に置いておきます。座高の次は,肩幅です。やっぱり肩がぴったりしてたほうがカッコイイ。そして,胸回りです。ひょろひょろの細身で着る人と,がっちりラガーマンが着るTシャツというのは全く違うものなのです。

これで座高 x 肩幅 x 胸回りで選べるようになります。よかったよかった。しかし,ここからもっとバリエーションを出します。それは,丈の長さの好みです。ズボンから出して着る人は,若干丈が短めのTシャツが似合います。Yシャツとかボタンシャツとかニットの中に着る人は,ズボンから飛び出さないよう,少し丈を長めにしたいはずなのです。座高の長さで調節する案もありますが,「パンツインおすすめ」とか「アウターOK」のような表記の方が,客にとってわかりやすいような気がします。

さらに,(もう読むのが面倒だったらすみません)生地の厚さも選びたいんですよね。ヘビーゲージの厚手の固いTシャツを段々馴染ませるのが好きな人もいるし,柔らかくて着心地の良さを追求する人もいるから。

どうですか,座高 x 肩幅 x 胸回り x 長さの好み x 生地の厚さ。5次元ですね。お店の名前は5次元にちなんだものが良いと思います。こんなお店があったら絶対に行くなぁ。

あ,それだけのバリエーションのTシャツを在庫させるのは大変だろうから,DELL方式で(注文されてから作るという意味です),お店で気に入った種類を選んで,デザインと色を指定すると,それが3日後に自宅に配達されるというのはどうでしょうか。あー,これ,絶対いいなぁ。VC(ベンチャーキャピタル・先行投資してくれる会社のことです)がいてくれたら,お店開業したいぐらいだな。誰かやってもらえませんか。このアイディアを好きなだけ盗んでいただいてOKです。もしそれで成功したら,僕にそのお店でTシャツを好きなだけ選ばせて下さい。あと,お店の雰囲気作りとか方向性とか決める社外役員かアドバイザーのポストに,良ければ置いて下さい。

さて,このままでは全くタイトルに辿り着かない気配がぷんぷんとしますので,ここからは頑張ってその辺り絡めてまいります。

僕の買い物お気に入りルートは,東京駅から丸ビルの鎌倉シャツに行って,そこから丸の内線で銀座駅に移動し(数分),銀座のC6出口にあるスーツカンパニーの銀座数寄屋橋店に行くことです。以上,タイトルの理由おしまい。

鎌倉シャツが良いのは,首回りx袖の長さでシャツが選べるということです。こうやって体型に合わせたシャツが選べることを僕がどれほど重視しているかは,先ほどの流れで分かっていただけたかと思います。そして,ここのYシャツは,着心地よく,価格も安い。村上龍が以前紹介していた時に気になって,それから行くようになりました。友人の中にも買っている人がいて,それも行くようになった要因です。流行をつかむような鋭さはないけれど,安心できて,着て嬉しくなるようなYシャツです。個人的には,少し襟の高いYシャツとかも展開して欲しいけれども,それはまぁ求めすぎでしょう。先日行った時には,3枚も買ってしまいました。2枚のつもりが,選んでいたらもう決めきれなかったので,予定外の購入となりました。淡いブルーストライプのワイドカラー,サックスブルーのボタンダウン,淡いグレーのボタンダウンです。ま,Yシャツって消耗品だから,無駄にはならないよね,(僕が太らない限り),そうやって納得させて買いました。いつか鎌倉本店にも行ってみたいものです。ちなみに本名はメーカーズシャツ鎌倉というらしいです。僕らの間では「鎌シャツ(かましゃつ)」と呼ばれています。

スーツカンパニーは,それなりにお洒落なものを,それなりに安く作る,これが僕の評価しているポイントです。1.5~2倍のお金を出せるなら,タケオキクチとかムッシュニコルとかメルローズとかアバハウスラストワードあたりがいいですし,もっと出せるならバーバリーとか行きたいところですが,お金は色々な所で必要だし,それなりに気に入ったものさえ買えれば僕は満足なので,欲しいものはまずスーツカンパニーで物色してから,気に入ったものが見つからないと他へ行くようにしています。

最近スーツカンパニーで気になるのは,アントニオ・ラベルダという人とコラボし始めて,「アントニオ印」のモノが増えてきたんですけど,これがあんまりお安くないんです。これ,「スーツカンパニーだけど,アントニオ印だから高くてもいいですよね」っていうのが透けて見えるわけです。けど,客としては,きっとデザインチームは同じだろうし,アントニオは顔出してちょっと口出して名前を貸してる感じがしますし,そもそも論として,「アントニオ・ラベルダって誰?」ですよね。(きっとこれぐらいが普通の感覚だと思う)。せっかく安くて気持ちのよい服やらカバンやらを出しているのが高評価だったのに,値段を上げてしまったら,銀座駅で降りても阪急メンズ館行ってしまいますよ?っていうことなんです。もっと気になるのはスーツカンパニーのデザインチームのことで,これでテンションが下がって,質が下がってしまったら,客は困るわけです。これからも安くてイイ物を頼みたいわけなのです。まだまだシーズンが変わるたびに見に行きますから。

スーツカンパニーと言えば,上野店のことを書かずにはいられません。このお店がアウトレット店になって,多分,これは客としての直感ですが,売上がガタ落ちしているのではないでしょうか。だって,見に行っても欲しい物が全然ないのです。オマケに大して安くもないというオチが付いてます。どうせやるなら,全品60~90%OFFぐらいじゃないと無理だと思いますよ。それがダメなら早く元に戻して,上野店も通常営業にすればいいのに。あんなに敷地があるのに人がガラガラしてて,ブランドイメージも下がるし,非常にもったいない限りです。

けどですね。色々書いてますけどね。数寄屋橋スーツカンパニーでこの間,19,800円のスーツ買いました。かなりお気に入りを見つけましたよ。ちょっとパンツが細かったけど,何とか妥協できるラインでした。で,こういうことがありますもので,やはりこのお店はまだまだ僕の行きつけなのです。

ズボンに「滑り止めボタン」というゴムボタンを付けてくれるオプションがあるんですけど,これが絶品なんです。みんな絶対付けたほうがいい。というかオプションにしないで,スーツカンパニーは全品に付けたほうがいい。千円かかるならやめときます,って言いたくなるけど,実際に着てみると(履いてみると),シャツが飛び出しにくいっていうのは画期的に便利なんです。再びスーツカンパニーでスーツ買いたくなるレベルなのです。というか他の店も真似することになるでしょうきっと。そうやって世の中のスーツのパンツに,滑り止めボタン付が当たり前になったらいいじゃないか,そんな風に妄想は膨らみます。

あー,ファッションて楽しいなぁ。死ぬまで続く,季節ごとのお店巡り。こうやって気に入ったお店を他の人に紹介して,それでお気に入りのお店の利益が上がって,その結果また良いモノがそのお店に揃って,そして僕がまた楽しめるというわけです。無駄にならないエッセイだよなぁ。合理的!

MVCと作業の分担

MVCというのは,Webの開発をしていると出会うことになる仕組みの一つです。Mはモデル,Vはビュー,Cはコントローラーです。そしてここで言うモデルとは,美しい雑誌のモデルさん,ではなくて,中心部(外から見えない内部)の処理のことだとイメージしていただければと思います。つまりモデルと書いていても,日本語の一般的なモデルではないということです。

V(ビュー)は,表示,人間から見える部分を担当する部分であり,C(コントローラー)はそれら見える部分を処理するビューと内部処理であるモデルとの連携を担当しながら,人間からの操作を受け付ける部分も担当します。

これらを,BOSSの自動販売機で例えてみましょう。(サントリー)

ビュー(V)「こんなコーヒーとジュース売ってます,いくらです,ここがお金の投入口です。いかがっすかー。」

コントローラー(C)「うぉっ,お金入ってきた。100円だ。100円で買えるコーヒーあったよね,あ,あれとあれだ,ビュー,買えるコーヒーだけランプ付けて!」

ビュー(V)「了解っす。100円で買えるコーヒーだけランプ付けました~」

コントローラー(C)「OK。うわっ,さらに100円来たっ。合計200円か,これでペットボトルも含めて全部買えるようになったわけか。ビュー,全部ランプ付けて!…ちょっと待てよ,お茶だけは売り切れだった,それ以外のランプ付けて!」

ビュー(V)「了解です~。お茶以外全部ランプ付けました~」

コントローラー(C)「ボタン押されたー。なんだよ,200円入れたのに100円のカフェオレかい!ビュー,ランプ消して。モデルさん,カフェオレ一つお願いします」

モデル(M)「了解。カフェオレ在庫から取り出し口に送り込みます。」

ビュー(V)「ランプ消しました。」

コントローラー(C)「OK。あとは釣りだな。モデルさん,100円のお釣りお願いします」

モデル(M)「了解。お客が入れた200円のうち,100円は受け取って金庫に入金し,100円はつり銭口に送り込みます」

コントローラー(C)「はいOK。みなさんお疲れ様でしたー。ビューはCMモードでよろしく。今日はもう当分客来ないでしょ」

という感じです。三者の分担がきちんと分かれているから,お互いを尊重できるし,相手の領域に踏み込まないし,仕事はより確実になったりします。(BOSSの自販機である必要が全然ないですねこれ)

実際のWeb開発の現場でのMVCは,「イチイチフォルダが分かれてて面倒だな」とか,「ビューの処理だけ作ってて」とか,賛否両論色々です。けれども,複数人で作業する場合は重宝することが多いと思います。自己流にできる部分が少ないから,後から何が起こっているのか読みやすくなります。

仕事ってきちんと分担できると,お互いの人生の素晴らしい支えになりますよね。デキる人がみんなやっちゃう現場って,何だか殺伐としていて辛い。周りは見下されて全然気分よくならないし,本人はストレスどんどん溜まるしね。

周りの人が楽しく仕事できるように仕事を進められるようになったら,その人はずっと仕事が楽しくなります。何だか変な日本語になっちゃったけど,本当にそうなんです。それは,お客様だけではなくて同僚とか上司とか,みんなのニーズを汲み取ってそれに少しずつ応えることができるということです。どんな人でも仕事中に欲があって,認められたいとか,利益を上げたいとか,ちょっとだらだらしたいとか,そういう基本的な部分の欲を感じとって応えられるようになると,本当仕事って楽しくなります。ま,僕も全然うまくいかないことの方が多いんですけどね。けど目指しているのはそういうことです。

作業の分担って考える角度が色々とあって,一人にばっかりやらせたら悪いからとか,適材適所だとかありますけど,その人にきちんとポジションを与えてそれを他の人が奪わないようにする,っていう角度は結構大切だと考えてます。MVCはお互いに不可侵条約があって,そういうのはとても気持ちよく感じたりしてます。

モデル,ビュー,コントローラー。言い換えると,内部処理,表示処理,それらを人間を結びつける司令塔。開発部と,営業部と,マネージャー達って感じです。みんな敬意と楽しさを持ちつつ仕事できたらいいのにね。だって人生のうち,仕事している時間ってめちゃめちゃ長いんだもの。本当,人生の大部分。楽しくなきゃ損だよなぁ。