結婚/動機のクオリティ

今度は結婚に当てはめて動機の成分を追ってみたいと思います。これ、私としてはかなり興味深いと思っております。

<一般的な結婚に対する動機の成分>

レベル1.罰則を恐れて行動する(こわいから)
-親や親族の手前、結婚しないと格好が付かないから
-これ以上年齢が進むと結婚できなくなるかもしれないから

レベル2.報酬を求めて行動する(ほしいから)
-相手の収入や財産から自分が経済的な益を得られるから
-相手の立場ゆえに、自分も良い立場が得られるから
-相手の身体的魅力を自分のものとすることができるから
-相手の知的能力により様々なことを教えてもらえるから
-相手からの暖かい関心や愛情を与えてもらえるから
-相手のその他の能力により自分を助けたり喜ばせたりしてくれるから

レベル3.義務感ゆえに行動する(やるのがとうぜんだから)
-回りがどんどん結婚しているので

レベル4.愛や欲求ゆえに行動する(やりたいから)
-好きになっちゃったんだからしょうがないでしょ!

レベル5.意義を感じ取り、与えたいと願って行動する(あたえたいから)
-相手に自分がしてあげたいと思うことがあり、そこから自分が充実感を得られる
-その相手と一緒になることにより、新しい意義深い行動に打ち込める期待がある

これまで分析してきた通り、レベル1,2の成分は質が低く、幸福にあまり寄与しません。しかしながら、超強力なレベル2のパラダイムの魔法がこの世の中にはかかっていると判断せざるを得ません。

結婚相手に何を望むか?

ここから世の中はスタートします。望まない、という選択肢が最初からないのです。これでうまくいく方が驚きです。動機が、欲しいものを満たすという低レベルの成分が多い状態で結婚したとします。結婚した途端、これらは全て満たされます。その結果生み出されるのは、次に欲しい物です。子供か名誉か地位か車か、欲しいものを満たすという精神で人生の決断を下してきているわけですから、当然そうなることでしょう。互いを愛するという誓いから遥か遠く離れたところに二人はいることになります。

私の参考としているある本には、盲目の恋と真実の愛をどのように見分けることができるか、というコラムがありました。そこにはこうあります。「盲目の恋:自己中心的,限定的。『自分にどんな益があるだろうか』と考える/真実の愛:利他的な気持ちで相手の益を気遣う」。

結婚する時の動機の成分。得ようとするのではなく、与えようと願っているのだろうか、と。そもそも、与えようと願うとはどういう状態なのか理解が難しい。つまりこれは私がそれをまだ知らないことを意味している :-P 。